目次
デジタルサイネージとは
屋外や屋内、公共空間や交通機関など、あらゆる場所でディスプレイなどの電子的な表示機器を使って情報を発信するシステムを総称して「デジタルサイネージ」と呼びます。
ひとくちにデジタルサイネージといっても、屋外のビルの壁面やデパートや駅構内の一角など、屋内外を問わずその大きさや表示されている内容、設置場所は様々です。
多様化するデジタルサイネージの表現のニーズに応えているのが、モニター(表示器具)です。
液晶モニター(LCDディスプレイ)やLEDディスプレイ(LEDビジョン)など様々なタイプのモニターがデジタルサイネージ用の機器として活用されています。
性能の違いがあるので、設置場所や用途によって向いているモニターが変わってきます。
現在、デジタルサイネージとして利用されているモニターの中で、もっともポピュラーなのは「液晶モニター(LCDディスプレイ)」です。
液晶モニター(LCDディスプレイ)は、高精細な映像を映すことができるため細かな文字などを鮮明に映すことが可能です。
また、近年飛躍的に増えてきているモニターは、LEDディスプレイ(LEDビジョン)です。
液晶モニター(LCDディスプレイ)とは仕組みが大きく異なる為、LEDディスプレイ(LEDビジョン)が誕生したことでデジタルサイネージの表現力が格段にUPしました。
液晶モニター(LCDディスプレイ)の仕組みと特徴
テレビやスマートフォン、パソコンなどのモニターとして最も多く利用されているのが、液晶モニター(LCDディスプレイ)です。
デジタルサイネージのモニターとしても現代ではもっとも多く普及されています。
液晶モニター(LCDディスプレイ)の仕組みは、液晶を偏光フィルターや、ガラス基盤、カラーフィルターなどでサンドイッチのように挟んだような構造をしています。
液晶自体は発光しないため、LEDや、CCFLという蛍光灯に似た照明をバックライトとして利用して映像を表示させます。
液晶モニター(LCDディスプレイ)のメリットは、高精細な映像を映すことができるため細かな文字などを鮮明に映すことが可能です。
その為、デジタルサイネージとしてあらゆる場面で使用されています。
液晶モニター(LCDディスプレイ)のデメリットは、サイズに限界があることです。
デジタルサイネージとして大型で設置する場合は「マルチモニター化」します。
マルチモニター化とは、液晶モニター(LCDディスプレイ)を複数枚連結して、ひとつの大きなモニターとして見せる手法です。
液晶モニター(LCDディスプレイ)には「ベゼル」というモニター枠(縁取り)があります。
マルチモニター化した場合(画像参照)、連結部にベゼルのラインが入ってしまう為、ひとつの映像として見たときにラインが邪魔をしてしまいます。
また、時間が経つとモニター枠から徐々に黒ずんでくるため全体的に綺麗な映像を映すことができません。
ベゼルを減らすために大きい液晶モニターをした場合、1枚物の大きくて薄いガラスを使うため大きさに限界があります。
LEDディスプレイ(LEDビジョン)の仕組みと特徴
一般的にLEDを搭載した表示器のことを「LEDディスプレイ」と呼び、なかでも大型のLEDディスプレイのことを「LEDビジョン」と呼びます。
「LEDディスプレイ(LEDビジョン)」とは、LED素子を使って表示を行う装置のことを言います。
LEDとは「LIGHT EMITTING DIODE(ライト・エミッティング・ダイオード)」の略称で、日本語では「発光ダイオード」と呼ばれます。
「光の三原色」という言葉を聞かれた方も多いかと思いますが、色を表現するには「赤・緑・青」が必要です。
先に開発されていた赤色LED、緑色のLED に続いて、1990年代初めに「青色LED」(BLUE LED)が発明されたことによって、光の三原色(赤・緑・青)が揃い実用化したことで、フルカラーディスプレイの「LEDディスプレイ(LEDビジョン)」が誕生しました。
デジタルサイネージ業界に大きな変化をもたらしたLEDによるフルカラーディスプレイの実現。
「LEDディスプレイ(LEDビジョン)」は、あらゆる面で他のディスプレイより優位性を持ちます。
液晶モニター(LCDディスプレイ)と仕組みが最も大きく異なる特徴は、ピクセル自体が発光していることです。
その為、昼間の外の光にも負けない画面の明るさを持つことが出来ます。
また、ガラスを使わない「LEDディスプレイ(LEDビジョン)」は大型化しやすいのが特徴です。
ユニットを連結しても連結部分が全くわからないので、液晶モニター(LCDディスプレイ)のようにベゼルのラインに邪魔されることなく、大型ディスプレイとして活用出来ます。
さまざまなレイアウトに対応でき、表現の自由度が高いのも特徴です。
画像:DIP LED素子とSMD LED素子
関連記事:LED素子について:DIPとSMDの違い
見え方や明るさの違い
「液晶モニター(LCDディスプレイ)」は白色LEDのバックライトで照らし、液晶パネルやカラーフィルターによって色分けされて見える状態になります。
黒い映像を映す場合、バックライトは白色光になるため液晶フィルターで遮断するという状態になります。
一方、「LEDディスプレイ(LEDビジョン)」はバックライトがなく、全面に敷き詰められたLED素子がカラフルに発光するため、黒い映像を映す場合は「LEDディスプレイ(LEDビジョン)」の黒は光源が消灯しているので本当に真っ黒になります。
そのため、「液晶モニター(LCDディスプレイ)」と「LEDディスプレイ(LEDビジョン)」で映像を比較した際は全く違う見え方になります。
次に、明るさ(輝度)の違いです。
液晶モニター(LCDディスプレイ)の一般的な明るさは、250cd/㎡~2,500cd/㎡と言われています。
一方、LEDディスプレイ(LEDビジョン)」一般的な明るさは、800cd/㎡~8,500cd/㎡と言われており、液晶モニター(LCDディスプレイ)に比べるとはるかに明るいのが特徴です。
輝度が高いと、遠くからでも表示された文字や映像を見やすくなります。
コントラスト比の違い
コントラスト比というのは、簡単に説明すると「白」(最大輝度)と「黒」(最小輝度)の輝度比のことを言います。
コントラスト比が高いと、画面にメリハリが生まれることにより画像や動画が鮮明に映ります。
「液晶モニター(LCDディスプレイ)」は、バックライトで照らすあかりを遮ることで色の調整をする為、仕組み上、完全な黒を作りだすことは出来ません。
一方で、「LEDディスプレイ(LEDビジョン)」は、ピクセルそのもの自体が発光するため、しっかりとした黒を表現できます。
結語
LEDとLCDの違いを説明いたしました。
使う目的によって適した製品が違いますので、
フラクト株式会社はお客様の要望に合わせて、ご提案いたします。
ぜひ、お気軽にお問い合わせください。